このお話はクライアントさんの事例ではありませんが・・・。 誰にでも「あっ、そうか!そうだったんだ!」って言う小さな“気付き”が有ると思います。 そんなお話です。 私、瀬上の前職は某テーマパークのアトラクション担当でした。 (まぁ、言ってみれば現場仕事ですね。) 毎年沢山の学生さん達が 「辞めたくないヨー、ずっとここに居たいよー!」と、言いながら社会に旅立っていったものです。 その中の一人の女の子が最後の勤務日、終礼の時にこんなお話をしてくれました。 初めは、仕事は難しいし、お客さんは怖いし、社員さんには怒られてばっかりで、 仕事が辛かったんです。 私には接客業は向いていない。夏休みが終わったら辞めよう・・・。って思ってました。 そのテーマパークではお誕生月にバースデーカードをプレゼントし、 スタッフがそのカードに「おめでとう」のメッセージを書き込んだり、シールを貼ったりして お祝いするサービスを行っていました。 私達にとって、そのサービスは単に仕事の一環でした。勿論、彼女にとっても・・・。 そんなある日、お母さんと二人で来た“チビッ子”にいつもの通りにシールを貼り 「お誕生日おめでとう!」って言ったんです。本当にいつもの通りに・・・。 するとその子は、とっても嬉しそうな顔で、そして少し恥ずかしそうに 「ありがとう」って言ってくれたそうです。 おかあさんも、 「あらー、シール貼ってもらったのー?よかったねー○○ちゃん! おうちに帰ったらパパにも見せてあげようねー。どうも有難うございましたー」 と、とっても嬉しそうにしてくれたそうです。 その時、彼女は「目からうろこが落ちた」(本人談)と言うのです。 「あっ、そうか!このお仕事は(私は)人の思い出作りの手伝いが出来るんだ。 もしかしたら家に帰ってから、一家団らんの席で私のやった事だって話題に上がるかも。 子供の楽しい思い出の1ページに刻まれかも知れないんだ! 何て、凄いんだろう!このお仕事って素晴らしい!」 自分は普段通りのオペレーションの一環としてやったひとつの事が感謝され喜んで貰える。 この時、彼女の中に何かが起こったんです。一つ目のドミノが倒れ美しい絵模様になる様に。 そして、彼女は変わりました。
彼女はアルバイトながら大変大きな戦力として、我々と一緒に働いてくれました。 その後接客業を志して、超有名外食産業の本社に就職が決まりました。 そして彼女も、他の多くの学生さん達と同じように「辞めたくないよー」と言いながら 社会へと旅立って行きました たった一つの気付きが、彼女の人生の指針にまでなったのです。 ねっ!チョットいい話でしょ? 子供の笑顔とお母さんの感謝の言葉が、彼女の中の一枚目のドミノを押したんです。 後は、ダァ〜っと倒れて昨日まで“辛かった仕事”が“楽しい仕事”に変わったんです。 勿論、彼女は今でも元気に「いらっしゃいませー!」って笑顔でやってます。 有りませんか?あなたにも。 実は私達の役目は、この話の中の チビッ子の笑顔とお母さんの「ありがとう」を思い出してもらうお手伝いをする事だと思ってます。 |
も ど る | T O Pへ | |||